2006年02月15日

3. 無気力型(2)

社会で
C君のようなタイプは、自分から積極的に何かをしようとしません。職場でも上司が命令することをただこなせばよいという生き方をするでしょう。これではおざなりの仕事にしかなりませんから、まわりから信頼されませんし、仕事から学ぶこともありません。

ただ、定職に就くことができれば立ち直りのチャンスは増えます。仕事ではうまくいかないことが多々あります。その解決に苦労する中で、それまでの自分の生き方に気づくことがあるでしょう。

深刻なのは仕事をする気も起きないくらいの無気力型です。学校に行くわけでも、仕事をするわけでもなく、親のすねをかじって生きている若者たちをニートと呼んでいますが、今このニートが増えて社会問題になっています。このようなケースについては別の機会に述べたいと思います。

無気力型のサイクル


ここにあげたのは、無気力型の人間が育つひとつの極端なパターンです。周囲に強圧的な人がいて、この人の自主性を抑えてしまうわけです。こういう育ち方をした人の問題の解決方法は次のようになります。

問題が生じる

解決を考えるが、それを否定される。

そして別な解決策を押し付けられる

この繰り返しの中で、自分で考えて解決する意欲をなくす。

問題が生じる

誰かが指示してくれるのを待ち、それに従う

本人の成長とともに問題も大きくなる

解決できない


このようにして、自分で努力をしてもムダだということで努力を放棄し、他の人の精神的奴隷となっていきます。

黒澤明の作品に『生きる』という名作があります。無気力な生き方をしてきた市役所の課長が、ガンであと少ししか生きられないと宣告され、初めて自分の生き方に目覚めるという内容でした。

映画の始まりは男の仕事ぶりにダブって、「この男は死んでいる…」というナレーションからでした。この男は、残りの時間を人々のために少しでも役に立とうと、町に小さな公園を作るということに使います。人は奴隷精神では本当に生きたとは言えないということを示した名作でした。

無気力な人間は、それまでの人間関係の中で「自分はだめな人間だ。努力しても無駄だ。」「努力もできない人間だ」と思い込まされてきました。だから努力をしません。
本当の努力は自分からするものですが、無気力な人は、「努力とは他の人から強制されてやること」、「努力=つらいこと」と考えています。


無気力から立ち直る道


C君のような場合、お母さんはどうすべきだったでしょうか。

有能で人一倍仕事ができるお母さんから見れば、C君が考えたりやったりすることは、考えが幼稚だったり、ムダが多かったりと、けして優れているとは言えないでしょう。

お母さんからすれば、「そんなのダメよ、それよりこうすれば…」というところがたくさんあるでしょう。

でも、危険があるようなことをのぞいて、少しばかり考えが足りない場合でも、C君の意見を聞くべきなのです。そして、まずい点を見つけて指摘するより、C君が自分で考えたことを認めることの方が先です。大人から見てどんなに考えが足りない意見でも、どこかに認める点はあります。その点を認めるべきです。

そうすればそのことに勇気を得て、次の機会にはもうすこし考えるようになるでしょう。もし結果が悪くても、自分の考えでやったことですから納得がいきますし、反省もできます。そのことから学ぶことができるでしょうし、それは次の機会に生きることでしょう。

どうしてもまずい考えや行動なら、「こうしろ」という指示命令ではなく、C君が自分で考えてまずいところを修正できるように助言できるといいでしょう。このようにすれば、C君は自主性を持った人に育つでしょう。

現在のC君、無気力になったC君にはまわりはどう接すれば良いでしょう。

それは、結果より経過を重視する姿勢で接すべきです。

「あなたが前より努力したことはお母さん良く知っているわ。今回は結果が出なかったけれど、あなたがした努力は、お母さんはえらいと思う。それを続ければ、結果は良くなるわ。…」

正しい努力を続ければいつかは結果がでます。そのときまわりが、その結果を本人の努力と結びつけて評価することを続ければ、本人の心に
『自分はだめだと思っていたけれど、ちゃんと努力すれば自分だってできるんだ』という考え方が生まれます。
こういうふうに接すれば、人は無気力から抜け出すでしょう。

次回は「反抗型」について考える予定です。
posted by 日々 学 at 15:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ありがとう
Posted by 英会話教材 at 2006年11月13日 21:40
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